ヒトパピローマウイルス(HPV)による性感染症です。
性交渉によって感染します。まれに手指を介しての感染も見られます。
分娩時に尖圭コンジローマ病変が存在すると、産道感染により赤ちゃんにうつしてしまい、喉頭乳頭腫を発症する可能性も示唆されています。
表面が凸凹した隆起するできものが特徴で、カリフラワー状などと表現されます。できものに気付き受診される方が多いです。
女性では膣、膣前庭、大小陰唇、子宮口など
男性では陰茎、包皮内外板、陰嚢など
さらに男女ともに肛門、尿道などに好発します。
他には病変部の違和感、帯下の増加、掻痒感、疼痛などの自覚症状を訴えることもあります。
外科的治療として、麻酔下で、切除術や電気焼灼術、液体窒素による凍結などが行われます。外性器、肛門周囲に限り、塗り薬も選択できます。
尖圭コンジローマは、潜伏期間が長く、発症には数週から3カ月以上かかる場合もあります。パートナーに、今病変が見られなくとも、ウイルスを持っていれば再感染の可能性がありますので、パートナーにも泌尿器科への受診を勧めて下さい。また治療を行った後でも再発率が高い病気(3カ月で1/4に再発が見られるといわれています)なので、注意深い経過観察が必要です。