排卵誘発剤は、自然に排卵が起こらない場合や、自然周期では排卵が不規則でタイミングをとるのが困難な場合に適応になります。
内服薬や注射剤などがありますが、排卵の困難さの程度で使い分けをします。
内服薬(クロミフェン)は、血中プロラクチンが正常な第1度無月経や、無排卵周期症、多嚢胞性卵巣症候群、さらには多くの費用やリスクを伴う治療を希望しないカップルで行われます。
月経5日目より5日間内服します。最大で6周期投与を行います。
排卵率は50~80%と高く、妊娠率は全体で20~30%といわれています。
多胎妊娠が6%前後の頻度で認められます。その他顔面紅潮、下腹部痛、吐気、頻尿、頭痛などの副作用を認めることがあります。
排卵率は高いのですが、子宮頚管粘液分泌不全や、子宮内膜発育不全など妊娠にはマイナスの影響も現れるため、AIHを併用し妊娠率向上を図る治療が行われています。
クロミフェンとエストロゲンや漢方などを用い妊娠率を上げる、他剤併用療法も用いられます。